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グリの街、灰羽の 庭で 安倍吉俊 灰羽連盟画集 この本が、灰羽連盟とういアニメーション作品を楽しむ一助となる事を、そして灰羽連盟とうい物語があなたにとって特別な物語になる事を、この物語の作者としても強く願っています. 空/クウ/Kuu/haibane age: 2/空宇 Page4-5 プロローグ 種はやがて大きな繭となり、繭を破って灰羽は生まれる. 灰羽は繭の中で夢を見る.その夢が、この世界でのその灰羽の呼び名. 羽が生え、世界に馴染んだ灰羽は、街で仕事を見つける. 天使でも人間でもない、ハイバネの生活 やがて来る巣立ちの日のために. Page6-7 Page8-9 灰羽のレキが見つけたのは孵化直前の、おおきな繭 Page10-11 チャコール·フェザー 濡れた羽を照らす月光 血まみれの羽を梳く櫛の音 「本物だ…」 「きれいな羽だよ.白くも黒くもない、きれいな灰羽」 頭上にいただく後輪と背に負った小さな灰色の翼 少女はの世界で「ハイバネ」としての生を受ける. Page12-13 「私は河の中を魚みたいに漂ってる夢.だから河の魚って書いて河魚. 繭の中で見た夢だけが残された唯一の記憶 空を落ちていた少女の夢 「ほかにも何か見た気がするんだけど…思い出せない」 「じゃ、落っこちるの“落下”にしよう.あなたの名前はラッカ」 Page14-15 Page16-17 穏やかな生活の始まり Page18-19 グレー·スカイズ 「街から遠いんたよな、もう!」 町外れにある灰羽の巣から市街地への通勤はいつも一苦労 灰羽と人が共有するグリの街 人の街に居候する灰羽たちは、労働し、人と街に奉仕する それが一人前の灰羽の生活 Page20-21 閉ざされた街にトーガの隊商がやってくると、広場はにわかに活気づく 難解なトーガの手話がわからるのは灰羽連盟の話師だけ 壁の外の世界を知る者はこの街にはいない Page22-23 「同志ラッカよ.我々は今日よりお前を同志として迎える」 話師が厳かに告げる 「自分のため、自分たちの住み処のため、お前は良い灰羽でおらねばならない」 Page24-25 そう思えるのは思い出せない別の世界を知っているから? アホか イテテテテテ ねっこがるには羽根じゃまだねェ う~~~ Page26-27 「街に慣れたら、ラッカも仕事探さなけちゃね」 Page28-29 Page30-31 ヒカリはパン屋で大活躍 Page32-33 ネムは大きいな図書館の司書 この街で生きる灰羽の、それぞれの夢とそれぞれの居場所 Page34-35 この街ではみんな自分の力で生きている そんあ当たり前のことをここに来る前は知らなかった気する 「いいのなら、私……こんなに幸せで……」 灰羽が身体に馴染んだらこの違和感も消えるだろうか Page36-37 Page38-39 ブラック·マーク 心の中透き通ったコップその中に毎日少しずつ落ちてくる小さな雫 「それでね、今日、あたしのコップがいっぱいになったような、そんあ気がしたんだ」 急に大人びて見える横顔触れた指先から窓をつたう水滴 ラッカの心にぽつんと染みる何か Page40-41 嵐の空に光の柱 「灰羽はね、巣立ちの日を迎えると壁を越えるんだ」 「ほんとに飛べたちいいのにね」 いつかの街への道の上 「信じていれば、いつか必ず飛べるよ」 クウはまっすくな瞳で小さな翼をはためかした Page42-43 クウのことば残響で胸がいっぱい 「みんな、私を置いていっちゃうんだな……」聞こえないレキのつばやき Page44-45 窓辺の人形 クウの名残がしだいに滲む 「泣いちゃ、だめなんだ…」 力なくひとつはばたくと、足下に落ちる病んだ羽 Page46-47 黒い羽は“罪憑き”の証 思いがけないレキの告白 思い出せない繭の夢 一居場所なんて どこにもない Page48-49 森に誘う鳥の群れ Page50-51 懐かしい誰かの伝言! 私が見た夢がほんとうのことなら 私は帰って謝らないきゃ いつしか背に降り積もる雪 Page52-53 では、汝に問う. 汝は罪人なりや?」 Page54-55 ラッカの背にはふたたびきれいな灰の羽 ふたりだけの秘密はもうなくなってしまった Page56-57 オールド…アッシュ 私は一人になっても 平気たからー」 「えっ?」 「私は、ネムの足手まどいなはなりたくないんだ」 レキは灰羽でいられる時間はあと少し 焦りと負い目が彼女を急き立てている Page58-59 呪縛のような7年分の記憶 そして今年もまた同じような冬 Page60-61 諦めの 入り交じった決意 「もう、終わりにしようー」 Page62-63 足下には鉄の轍 突き付けられる真実 暗い“轢”の世界 絞り出される ー再び 閉ざされる扉 Page64-65 嬉しい!嬉しい! これはきっと特別な事だ. 神様が私に遣わしてくれたんだ. うんと優しくしてあげよう. ずっと一緒にいてあげよう. 今度これ私は クラモリっみたいに 良い灰羽になるんだ」 月光に照らされたクラモリの肖像は ラッカを促すように優しく微笑みかけた Page66-67 鳥になるんだ」 Page68-69 雪が洗い流したように Page70-71 スノウ·ホワイト 「うん.そう…信じてる」 森のは入口で振る先はー ーオールドホーム Page72-73 「…よかった」 ゲストルームの壁には レキの遺した絵 キャンバスの中と同じ 明るい季節が もうそこまで来ている Page74-75 Page76-77 エピローグ 罪の輪.光箔.真の名. 祝福 祝福を受けられぬ灰羽は、その漂を失い 祝福を受けた灰羽は真の名を獲得し 壁を通じて時代の灰羽を見守る. 空宇、河魚、光、眠、礫—そして、絡果. 皆で過ごした日々. またいつか、誰かが誰かの鳥になって. Page78-79 安倍吉俊 代表作/『serial experiments lain』『NieA_7』『灰羽連盟』『TEXHNOLYZE』ほか あとがき 灰羽連盟という物語のすべての要素は、そんな風にして、何らかの形で僕の記憶と結びついている.その構造性がこの物語を(少 なくとも僕にとって)特別ものにしてくれたのだと思う. この本が、灰羽連盟というアニメーション作品を楽しむ一助となる事を、そして灰羽連盟という物語があなたにとって特別な物語になる事を、この物語の作者として、とても強く願っています. |